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□愛の狩人
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今日も土方君は7時半の電車で現れた。
うん。予定通り。沖田君と今日も喧嘩している。
うん。いつもの光景。
そう、 あの二人は仲がいいような悪いようなそんな関係。
でもあの二人は実は見えない糸で繋がっている。
――なんて素敵な繋がり…
……私もいつか繋がりた…ごほんッ(失礼)
……私?私はストカーじゃありません。愛の狩人です。ただの通りすがりの狩人です。
でもデュエットはしません。
あ、そっちの狩人とも違います。RPGは飽きやすいんで私には無理なんで。
そして、狩人は身を隠して息を呑んだ。気配を消すことが任務である。
……そして電柱の影から彼のやってくる姿を待つ。
距離にして
3メートル……。
1メートル……。
いけ!自分!押せ!自分!よし!キタァァー!!
『土方先輩ッッーーー!!偶然ですねッッ一緒に学校行きまッッしょッッ……―――』
「おぅ、総悟昨日のクイズダービー見たか?」
「見ましたよォ……。当たり前じゃないですかィ…ドリフの前にお風呂入る所じゃないですよィ」
「やっぱ、俺は竹下景子派だな」
「いやいや、はらたいらに二千点……」
「いやいやヒトシ君人形を……」
・・・・。
……放置プレイかアア!!
土方先輩ったら照れ屋さんッッ!!
うん。すぐに赤くなるし、汗でるしね。
******
……カッキ―――ン
青空の下
青春だな。いい汗流して。何かに夢中になる姿は素敵
『キャアアアッッ!!!!土方先輩頑張って!!空振り三振よォ!!』
ドンドンパフパフ〜〜
ズゴーーーンッッ
ぐぅひゃアアッッ!!
『……いててて…』
……先輩ったら愛の直球ストレート約135キロ
高速球が胸に染みる……
メジャー目指して頑張っ………て……
……くたッッ
「総悟なんか変な声しなかったか?」
「田植えの時期ですからねィ。カエルの鳴き声じゃないんですかィ?」
「もう田植えの時期か……今年は豊作になればいいな。」
「そうですねィ。もっと日本の自給率あげねぇといけないですよねィ」
ひ、土方先輩ったら照れ屋さんんんんッッ!!
私を虐める事で快感を得ているのかしらんッッ!!
そして、将来の日本の自給率も考えてくれて……。
うん。私達、将来は家庭菜園をしましょう。
「あなたが作ったミニトマトおいしいわよ」
「いや、お前のつくったズッキーニは超いい形してんぞ」
やだッッ………
小さなお家に住みたくなっちゃった
*******
『土方先輩、マヨネーズ足りますか!?そして私に入れあ、じゃない。私も貰いますか!?』
「……マヨネーズだけ置いていけ」
土方先輩ったら最近冷たいわよね……マリッジブルーかしら……。
でもこれは誰しもが結婚式前には経験することなの。
…そうジューンブライドの季節だから―――
「土方さん何歳で結婚したいですかィ?」
「俺は面倒くせぇから結婚はいいや」
うん。今結婚しない男性も多いわよね。
私は、絶対、土方君に年収や家賃なんて聞かないからッッ!!
そう。梅雨の時期は少しセンチメンタル―――
あら。紫陽花が綺麗……。
シトシト小雨が降ってきた
河原に一人うずくまる私。
「ちょっと。あなた、土方先輩への愛が足りないんじゃないの!?」
『…さ、さっちゃんさんッッ!!』
「私なんてね〜。銀さんから毎日ご褒美の放置プレイを受けているのよッッ」
『さっちゃん……。目に涙が滲んでいるよ……』
「俺なんてェェ、俺なんてェェお妙さんの愛が深すぎてDVまでいってるもんね〜〜!!愛するが故の暴力だもんね〜」
「近藤さんまで……」
……嗚呼…神様。私の愛はこの人達と同じ一方通行の愛なのかしら
「よーしッッ!!みんなっ!押してはダメなら引く作戦にうつしましょう!!」
「あなた…。いつもドンくさいのたまには良いこと言うわね〜」
「さぁ、これを着るんだ女性軍。これを着てその気にさせて相手が出るのを待つんだぁぁ!」
……レイザー○モン…
「色気でムラムラさせるんだァ!!!!分かったな!」
『こ、近藤さん……私、胸が背中なんですけど…』
「大丈夫!付くもの付いていれば!」
「さぁ、みんなで息を合わせるのよ」
「全ての雑念を無にして、呼吸を整え号令に合わせるんだ。いっせーので……」
「「『フウッッーー!!』」」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「君、腰の振りが足りんな」
「こうよッッ!!」
『こうですかッッ!?』
「まだまだッッ!!もっとヒップに力を入れて!!!!」
『こう!?ですか!?』
まだまだッッ……!!!!
まだまだぁぁぁぁ!
まだまだぁぁ!!!!
まだまだぁぁ!!
『「「フウッッー!!!!」」』
・・・・。
「あいつら馬鹿じねーか?」
「完全に一人よがりの奴らでさァ。しかも完璧古いでさァ。
お前らぁぁぁ!!いっぺん星になりやがれぇイ
スゴーンッッ
沖田君得意のバズーカ炸裂
キャイ〜〜〜ン〜。
どぼーーーんッッ!!!
「今日は川の水位が上昇しているわね」
『さっちゃん私泳げないの……。ゴボゴボ……。』
……んん
……眩しい
―――あら。雨が上がって虹が綺麗ね。
『あ、あたしッッ……!!』
私は川の岸辺に横たわっていた。
そこには空のマヨネーズ
そして破廉恥な格好の私に学ランの上着が……
……くんくんくん
土方君の匂いだワンッッ!!
土方先輩ッッ!!
……嗚呼神様ありがとう。離れている様で土方さんと私は見えない糸できっと繋がっているのですね。
わかる人にわかりゃいい。←開き直り。コラ
銀魂DVD、近藤さんとさっちゃんの絡みシーン(第137話)から思わず仲間に入りたいと思って……
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